top of page

研究について

 Discipline oriented(分野重視)ではなく、Problem oriented (問題指向)でテーマを設定し、様々な問題解決のために、電子回路や実験装置の作製、遺伝子操作実験、有機合成実験等を行っています。企業や他所の研究室との共同研究を積極的に行っています。

例として、下記のような内容の研究テーマがあります。

・大気環境中には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)やインフルエンザウイルス、カビ、大腸菌など様々な種類の細菌やウイルスが存在しています。感染症の主要な感染経路は空気感染であるように、空気中の細菌やウイルスは日々、私たちの生活を脅かすものとなっています。しかし、現在の検査は、感染症患者もしくは患畜が発生してから、遺伝子・抗体検査が行われているため、検査で陽性と判明した時点で既に二次感染が始まってしまっています。そのため、感染者の有無に関わらず、常時モニタリング可能なシステムの構築が重要と考え、大気中に存在する細菌やウイルスの濃縮・回収技術として静電気力を応用し、回収した細菌やウイルスの新規PCR装置による検出を組合わせた連続したシステムの開発を構築しています。

・腫瘍に対する治療法として放射線療法が重視されるなかで、患者の生活の質(QOL)を維持するために照射線量低減を目的とした放射線増感剤の開発が行われています。これまでに、ハロゲン化ピリミジンや低酸素細胞増感剤等が開発されてきました。しかし、毒性や副作用、投与量等の問題を克服できず実用化には至っていません。一方、食用海藻から発見した含硫糖脂質の構造改変化合物は、毒性や投与量を克服し、放射線増感剤として開発中の薬剤となっています。基本骨格となる含硫糖脂質の構造を改変し、作用機序やより有効な化合物の開発を行っています。また、有効な化合物を容易に選出することができるようにするための活性測定法や測定装置の開発も行っています。

・生体高分子のような小さな分子を1分子レベルまたは極微量の観察を行う場合には、蛍光分子を用いて生体分子を標識し、蛍光顕微鏡に取り付けられた高感度カメラで観察するのが標準的な方法です。しかし、DNA分子のような紐状の分子では自然状態では自発的に凝縮してしまいます。また、DNA分子の長さやDNA分子上で生じている反応を可視化するためには、DNA分子の形態を制御する必要があります。そのために、微小流路を作成し、微小流路の壁面にDNA分子の片端を固定し、その後、微小流路中の流れ・電界・磁界などの方法によりDNA分子の形態を制御しながら、生化学反応を高感度で観察する方法や装置を開発しています。

・多数の試料を高効率に解析する方法を開発するために、大量のタンパク質を特異的に固定する方法の開発も行っています。タンパク質の固定化のために、遺伝子操作により導入した特異的な構造(タグ)を認識するように固定化基板表面を修飾する技術を開発しました。分子量の大きなタンパク質分子は拡散係数が小さく、固定化基板表面への物質移動が律速となっているため、固定化基板の結合部位が十分にありタンパク質が十分に存在する状態であっても、実際には固定化されるタンパク質が少なくなる問題が生じます。バイオ系の実験ではこの問題を解決するために、振とうや撹拌という操作により解決しますが、数マイクロリットルの液体では困難になります。そこで、電界印加により高い濃度勾配を作り出すことにより、小さい拡散係数のタンパク質を効率的に物質移動させる方法や装置を開発しています。

反応プロセス解析

反応1.jpg
反応2.jpg
反応3.jpg

センシング技術への応用

アレイ1.jpg
アレイ2.jpg
アレイ3.jpg

電解印加によるタンパク質の活性制御

リフォ1.jpg
リフォ2.jpg
リフォ3.jpg

誘電泳動現象を利用した細胞解析

誘電泳動1.JPG
誘電泳動2.JPG
誘電泳動3.JPG

放射性同位元素を使用しないアッセイ系の確立と薬剤スクリーニング

Luc1.jpg
Luc2.JPG
Luc3.JPG

医薬品開発

興味のある方は、直接、お問い合わせください。

医薬1.JPG
医薬2.JPG
医薬3.jpg
bottom of page